第17回 Alteryx User Group に参加しました! #alteryx_ug

第17回 Alteryx User Group に参加しました! #alteryx_ug

Clock Icon2023.10.20

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こんにちは、アライアンス事業部のまつおかです。

2023年10月17日(火)、第17回 Alteryx User Group が開催されました。
関西在住の私ですが、他の予定と組み合わせて東京出張させてもらいユーザーグループにも参加してきました!
リアルで参加するのは今回が初めてで、たくさんの Alteryx ユーザーの方々とお会いすることができました。

タイムテーブル

Alteryx スペシャルゲストセッション

まずはスペシャルゲストセッションとして、Alteryx の共同設立者であり現在 Chief Advocacy Officer(最高顧客責任者)である Libby氏に、Alteryx ジャパンの中川さんから User Group で事前に募集していた質問に答えていただきました。 来日される予定が都合により残念ながら動画での回答となりましたが、4つの質問に回答いただけまいした。

Q1. Alteryx を開発しリリースに至った着想を教えてください

  • 26年前のAlteyx創業時、データをより活用したいと考えているビジネスユーザーが求めていたのはデータへのアクセス手段
  • 課題は当時のテクノロジーが使い辛く、マーケティング、財務、人事、最高データ責任者(CDO)などのビジネスユーザーでさえパワーユーザーに匹敵するスキルが必要だった
  • 目指したのはビジネスユーザーがソフトウェアを使って容易にデータにアクセスし、解決したい問題に対応するインサイトを引き出せるような世界

  • 最高顧客責任者、最高マーケティング責任者、最高収益責任者、最高情報責任者、最高データ責任者でも、データによって多くのことを行い、データから答えを引き出せるようになる

価格の最適化や労働力の最適化など、課題を解決できる力をビジネスユーザーに与えるもの、これが Alteryx の起源であり、今も続く Alteryx の創業の目的

Q2. Alteryx はCloud戦略を強化しているようですが、今後もオンプレミスソリューションは継続して提供されますか?

もちろんです。その答えと Alteryx がオンプレミスのソリューションを全面的に継続する理由を説明します。

  • 私たちが目指すのは、お客様とのビジョンの共有
  • Alteryx のオンプレミスプラットフォームを利用しているお客様はたくさんいるが、彼らも企業としてクラウド戦略について考えており、すでにクラウドへデータ移行したお客様もいる
  • 現在、クラウド上にデータがあればそこで分析ができるのか?といった疑問を抱いたり、社内でこのような会話を始めている状態であり、私たちはお客様の状況に合わせた対応ができるようにしたいと思っている
  • 皆様の企業がクラウドを利用していない、また、クラウドを利用する戦略を持たないといった場合でも問題はなく、Alteryx はオンプレミスプラットフォームのサポートは継続する
  • クラウドへのデータの移行をお考えの場合、またはすでに移行済みであればクラウド上で分析を行いたいと考えるのであれば、Alteryx Analytics Cloudをご説明する絶好の機会であり、ぜひデモを御覧いただきたい
  • お客様をサポートするオンプレミスからクラウドに至る対応を共有していきたい

今後も長期に渡りハイブリッドプラットフォームの提供を継続する

Q3. Alteryx は多様なデータやツールをつなぐHubのようなソリューションだと考えます。セマンティックレイヤー/Headless BIによってデータ活用のレベルが向上する中で、Alteryx はどのような製品戦略をたどりますか?

  • 私たちの戦略は Alteryx のコミュニティとともに進み、分析の自動化機能を促進するもの
  • 分析プロセスの全ての要素、つまり初期のデータ準備段階から、分析プロセス、データブレンディング、高度な分析、そしてもちろん生成AIまで含め、一貫した自動化を実現すること
  • アナリティクスを企業全体に広める取り組みは世界的な潮流となっており、あらゆる規模の企業がデータとの関わりをさらに深めたいと考えている
  • 企業がデータとの関わりを深めるに連れ、議論の中心はガバナンスへ移っていく

  • お客様が求めているのは、データの活用を進めると同時にチームのメンバーがデータへ適切にアクセスできる手段の提供
    • Alteryx 製品やエンジニアリングチームと密接に連携しながらガバナンス機能の継続的な強化を進めている
  • 簡単な例を紹介
    • 誰がどんなワークフローを構築してるかをどうやって確認するのか?という質問を受けるが、Alteryx プラットフォームの既存機能で簡単に対応可能
      これはガバナンスに関する好例
    • アナリティクスの統制を実現する機能により誰がデータにアクセスし利用しているのか、既存のワークフローにどんな変更が加えられたかを把握できる

Alteryx はお客様と協力してデータを管理するだけでなく自社テクノロジーのユーザーである皆様が創出する分析を管理するステップを踏み出している

Q4. データリテラシースキルと分析スキルの両方で従業員のスキルアップの重要性を認識しましたが、Alteryx は人々の教育とスキルアップをどのように支援していますか?その成果や難しさを感じた事例はありますか?

  • Alteryx は Analytics Platform の利用やお客様に対するサービスは、オンプレミス、クラウド、ハイブリッド環境の両方をご利用のお客様、これら様々な状況にある全ての企業を継続的にサポートしていくことが重要
  • また、同じ企業であっても部門やユーザーによって学習の状況は異なる
    • 学習を可能にする能力と責任を非常に真剣に受け止めており、ユーザーベースの教育を継続し、より高度なスキル、能力の向上を図るための支援を継続
  • Alteryx はの分析プログラムではユーザーが継続して学べる様々な機会を提供

  • Alteryx が提供するトレーニングプログラムにはライブとオンデマンド形式があり、チームが学びたい内容に合わせトレーニングをカスタマイズすることも可能
  • すでに Alteryx のユーザーで少しでもスキルを向上させたいう場合は、コミュニティのリソースを活用してスキルアップを図ることも可能
    • コミュニティにある Alteryx Academy やラーニングマーケットプレイスにはあらゆるスキルレベルの方々のための様々なリソースが揃っている
  • また、スキル向上の方法や、同僚のデータ分析スキル開発を支援する方法について私たちがお客様とともに取り組んでいるプログラムとして、センター・オブ・エクセレンスとセンター・オブイネーブルメントの構築がある
    • センター・オブ・エクセレンスの本質はデータ分析における企業のリソースとしてより多くの人々の学習を支援することにある
    • 重要となるのがイネーブルメントであり、例えば財務やサプライチェーン分析の詳細まで理解することは難しいが、部門の担当者が理解を深め自身でそれを実施できるようにすることは可能であり、お客様全体で見られたベストプラクティスの一部
    • アナリティクス文化の浸透を図り、様々なチームに渡って才能やスキルを向上させ、データの活用度を高めながらインサイトを手にすることが可能となった
  • この画面に表示されたアプローチや方策に関するリソースは全ての皆様が利用可能であり、それぞれに用意されたプレイブックに全てのプログラムの詳細説明がある
  • 新たなスキルを身につけることは容易ではないが、一旦スキルセットを身に着け、課題を解決できる力がいかに有益なものかを理解するとさらに学習に身が入り、自分にとって価値あるものとなり、さらにそれ自体が組織に影響を与えることで会社に対しても高い付加価値をもたらすものとなる

ライトニングトークセッション『東洋エンジニアリングにおけるユーザー管理 ~成熟期に突入して見えてきた課題と対応~』

次にLTとして、東洋エンジニアリング株式会社の中川さんから Alteryx 成熟期ならではの課題と、それに対する社内の取り組みについて紹介がありました。

  • Alteryx の利用状況
    • Alteryx Designer、Server を利用
    • ほぼ全員が非エンジニアであるが、Alteryx の利用は拡大期を終え成熟期に入っている
  • ユーザーの増加に伴う3つの課題
    1. 問い合わせの増加
      • 社内で Alteryx ポータルサイトを構築
      • ライセンス申請、インストール方法、Server利用方法など、一元管理し運用
      • 問い合わせに対しリンクと簡単な説明でOKな状態にまでした
    2. ユーザー教育
      • Alteryx 認定をベースにスキルレベルを設定した独自のラーニングパスを定義
      • まずはCore取得を目指し、最終的にAdvanced取得を目指す
      • オリジナル教育コンテンツ作成
        • ウィークリーチャレンジから12問を厳選し、解説ビデオを作成
        • 主要ツールについてTips動画を作成 → Core取得者が10倍に!
      • スキルレベルの可視化
        • 保有認定とウィークリーチャレンジを解いた数を定量的指標とし観測
    3. ライセンス管理
      • ライセンスにほぼ空きがない状態で運用しているため、定期的に棚卸しが必要
      • Download & License Portal API を使用し、Revoke対象のユーザーを特定
        • APIを利用すると Activation Date や利用頻度などのデータが取得可能
  • その他の取り組み
    • 自社のユースケースに近い内容のオリジナルチャレンジの実施
    • Tips紹介
    • 人事部の研修としてAlteryx 研修実施

Alteryx Doctor

次に、Alteryx User Group 副代表であるAGC株式会社 安井さんの進行で、Alteryx Doctorが行われました。
Alteryx Doctor とは、Alteryx を使用する上でのお困りごとをお題として持ち込み、参加者全員で解決していくという企画です。

今回出されたお困りごとと解決策をピックアップしてご紹介します。

  • マクロの中にマクロを入れている場合、下の階層のマクロを Alteryx Designer 画面の上部にあるパレットに出したくない
    • CReWマクロのように、拡張子yxmcのあとに文字列を追加することで表示させないようにすることが可能
  • 入力ファイルを定期実行のタイミングで変更する場合に発生する変更漏れをなくしたい
    • テストツールを使ってチェックし、エラーの場合はワークフローの実行をキャンセルさせる(ワークフローの設定>ランタイム>エラー時のワークフローの実行をキャンセルする)
    • データ入力ツールでファイルパスを入力するのではなく、ファイル参照ツールを使用し実行の度に対象ファイルを選択するようにする
  • パッケージファイル(yxzp)作成時、バージョンによるエラーが発生した場合の対処法
    • 新しいバージョンで作成されたパッケージを古いバージョンで開き、再度パッケージしようとすると発生する場合がある
    • 含まれているマクロも古いバージョンで保存し直せば正常に動作することが考えられる
    • バージョンの問題によりパッケージファイル自体が開かない場合はzipファイルに変換した後、解凍する
  • Snowflake への接続がうまくいかない
    • Snowflake から配布されている ODBC ドライバではなく、Simba ODBC ドライバで接続するとよい(Alteryx 社推奨)

Closing

最後に、Alteryx User Group 副代表であるAGC株式会社 土屋さんによるクロージングでは、次回開催について、ユーザー会幹事募集のお知らせがありました。

次回は2024年1月30日(火)の開催、会場は弊社クラスメソッド株式会社 日比谷オフィス、Alteryx 謎解きゲームを予定しています。

さいごに

以上、第17回 Alteryx User Group のレポートでした。

Libbyさんが来日できなかったのは非常に残念ではありましたが、ユーザーのみなさんが日頃気になっている事に関し、最高顧客責任者としての回答をいただけたのは良かったと思います。

また、東洋エンジニアリング様の取り組みは、ここまで創り上げるためにどれだけの試行錯誤があったのかと思うと本当に素晴らしいの言葉しか出ません。
事例として紹介されている以下も素晴らしいですが、社内ユーザーへの取り組みに対する妥協のなさにも驚きました。

最後の Alteryx Doctor では、お題に対しみなさんの意見を聞いたり、実際にワークフローを見ながら、作りながら、とても盛り上がり良い時間でした。

次回も現地参加できると良いなと思っております。みなさんも是非ご参加ください!

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